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福岡市のかみ合わせ治療専門の顎関節症クリニックです。

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〒841-0032 福岡市早良区小田部1-29-48

顎関節症と線維筋痛症

早期発見・早期治療は大切

方針イメージ


 ほとんどの場合、顎関節症は急性期を過ぎれば徐々に症状が落ち着いてきます。しかし、なかには慢性化重症化の道をたどるケースがあります。私はこのような重症例を中心として治療しているのですが、慢性化するケースと軽症で終わってしまうケースとは臨床症状がかなり違います。

 どのようなケースで顎関節症が慢性化・重症化するかについては、様々な研究が行われてきています。そして徐々に予後の推定法が確立しつつあります。最も有望なアプローチは顎関節症と、多くの体の部位に同時におきるタイプの筋筋膜痛症候群や線維筋痛症とのかかわりからの研究です。

ワシントン大学のRhodusらの報告によると線維筋痛症患者の67.6%に顎関節症の症状が見られたという事です。顎関節症の平均的罹患率は約20%なので67.6%の罹患率はかなり多く、顎関節症と線維筋痛症が合併しやすい疾患であることが分かります。それ以外にも舌痛症、口腔乾燥症などの口に関係した症状が、線維筋痛症では多く見られることも報告されています。

 また、ニュージャージー医科大学のRaphaelらの報告によると、線維筋痛症との関連を示唆するような全身に広がった痛みのある顎関節症では、顎関節症治療に一般的に使用されるスプリントは効果がないとのことです。

 この研究論文は日本顎関節学会のガイドラインのもとになっているのですが、ふしぎなことに、日本顎関節学会ではこの論文の「どのような時にスプリントが効果がなかったか」の部分を全く無視しています。どういう意図でこのような論文の解釈が行われたのか理解できません。
 もし、ここを読んでいる歯科の先生がいらっしゃいましたら、顎関節学会のガイドラインだけでなく、ぜひとも原著論文を直接読んでみてください。

 話を戻しますが、このほかにも、ミシガン大学のKorszunらは線維筋痛症または慢性疲労症候群の患者および療法の疾患を合併している患者を調査し、42%が線維筋痛症や慢性疲労症候群の発症以前に顎関節症の診断をされていたことを指摘しています。

 これらのことから重症化する顎関節症では、線維筋痛症との合併を起こしている疑いが指摘されています。

 私の医院では殆どの患者さんが慢性化した重症の顎関節症なのですが、アメリカリウマチ学会の線維筋痛症診断基準で調べてみると、多くの患者さんが線維筋痛症であるか、その手前の状態であることが判りました。

 私自身の調査でも、顎関節症の重症化に線維筋痛症が深く係わっていることは間違いないと考えられます。むしろ、かみ合わせの治療が線維筋痛症に効果があることを考えれば、すくなくとも一部の線維筋痛症は顎関節症の重症化したものと考えた方が良いと考えられます。
                 

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